房子「この学校だけで一体何人の委員長がいるんだろう この空の下に何千何万の委員長―?」
(山名沢湖「委員長お手をどうぞ」2巻 pp.184-185 「最終話 もう一度 委員長お手をどうぞ」より)
『コミックハイ!』での連載が終了したオムニバス漫画。学級委員長、文化祭実行委員長、卒業アルバム委員長など、学校の委員長たちの姿を描いた作品。単行本はこの2巻で完結。とらのあなでは購入者に描き下ろしメッセージペーパーを配布中。
進級、卒業、文化祭などをを通じて、ちょっと切なく描かれている委員長たち。飼育当番、購買、選挙などを通じてラブコメを演じる委員長たち。そして単行本の最後の話では、1巻の最初に登場した学級委員長の房子さんが再び登場。「委員長 お手をどうぞ」
と、タイトルと絡めた詩的なセリフで終わるところが、また何とも心を掻き立てられたり。山名氏の作品はどれもこれも詩的だなあと感じているわけですが、この作品も例に漏れず素晴らしかったです。
個人的に一番好きな話は、購買委員長の男の子の話。「購買のメロンパン100個食べたら 願いが叶うって」
という女の子がいて、その言葉を覚えていた委員長が100個目の日にパック牛乳をプレゼントするというもの。雑誌掲載時の感想でも書いたかもしれないけど、こういう何気ない言葉をちゃんと覚えててくれたっていうシチュエーションには弱いです。
山名氏はこの単行本以外にも、来年1月27日には竹書房から「レモネードBOOKS」1巻が、2月28日には双葉社から「でりつま」が発売。これら3冊の単行本の帯に付いている応募券を集めると、抽選でオリジナルグッズが当たる企画あり。また、山名氏は2月22日発売の『コミックハイ!』から新連載を開始。この冬はまだまだ山名氏に要注目。
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